フロントが回らない、客室清掃が追いつかない……。
神奈川県の宿泊業の現場では、こうした人手不足が当たり前になりつつあります。打開策として「特定技能外国人」が気になってはいるものの、「手続きが複雑そう」と踏み切れずにいる企業も多いはずです。
そこで当記事では、特定技能「宿泊」の対象施設・業務から、受け入れの流れ、費用の目安までを一通り整理します。読み終えるころには、あなたの施設でも受け入れが現実的に思えるはずです。

特定技能制度とは?

宿泊業の人手不足を解決する一つの手が、即戦力として現場で働ける「特定技能」外国人の採用です。 まずは制度の輪郭から押さえていきましょう。
特定技能とは、人手不足が深刻な産業分野で、一定の知識・技能を持つ外国人を受け入れるための在留資格(外国人が日本に滞在し働くための資格)です。
最大の特徴は、現場の実務に「即戦力」として従事できること。宿泊業もこの制度の対象分野に含まれており、フロントや接客といった業務を担うことができます。
特定技能には1号と2号という区分があります。1号は知識・経験を持つ人材を対象とし、宿泊業もこの1号での受け入れが基本です。1号の間に経験を積んで一定の試験に合格すれば2号ビザを取得できます。
2号ビザが取得できれば、外国人本人による家族帯同などが可能です。
在留期間や上限、対象分野の範囲は制度改正で変わりうるため、自社の受け入れ計画を立てる際は最新情報の確認をおすすめします。
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特定技能外国人を受け入れられる宿泊施設

特定技能「宿泊」では、受け入れができる施設の種類が決まっています。あなたの施設が該当するかどうかを確認しておきましょう。
ホテル・旅館・簡易宿所など対象になる施設
対象になるのは、旅館業法の許可を受けて営業している宿泊施設で、具体的にはホテル営業、旅館営業などがこれにあたります。しかし、要件によっては当てはまらないケースもあるので、詳細は出入国在留管理庁のHPを確認するなどしましょう。
シティホテルやビジネスホテル、温泉旅館のように、適切な営業許可を取得して運営している施設であれば、受け入れの対象に入ると考えられます。
民泊施設は対象になる?
判断が分かれやすいのが民泊です。結論として、住宅宿泊事業法に基づくいわゆる民泊は、特定技能「宿泊」の対象外となるのが原則です。
前述のとおり制度は旅館業法の許可施設を前提としているため、許可の種類が異なる民泊は同じ枠組みで扱えません。
ただし、同じ民泊と呼ばれる運営でも、根拠となる法律や許可の形態によって扱いが変わる場合があります。自社の施設がどの許可で運営されているか曖昧な場合は、受け入れ前に行政書士など専門家へ確認しておきましょう。
特定技能「宿泊」でできる業務とは?

特定技能「宿泊」では、従事できる業務の範囲があらかじめ定められています。何を任せられて、何が付随的な扱いになるのかを整理しておきましょう。
フロント・接客など従事できる主な業務
特定技能「宿泊」で中心となるのは、宿泊サービスの提供に直結する業務です。具体的には、フロント業務、接客、レストランサービスといった、宿泊施設の運営を支える幅広い仕事を担ってもらえます。
チェックイン・チェックアウトの対応、館内案内、レストランでの配膳、宿泊プランの企画補助など、現場の中核を任せられるのが大きな強みです。日本語でのコミュニケーションが求められる業務にも対応できる人材であるため、接客の最前線で戦力として期待できます。
ベッドメイキングなど付随的に可能な業務
客室清掃やベッドメイキングについては、「付随的な業務」として従事できる位置づけです。これらの業務だけを専門に切り出して任せ続ける形は想定されていません。
整理すると、主たる業務(フロントや接客など)に取り組みながら、その施設で日本人スタッフが通常あわせて行う範囲で清掃・ベッドメイキングなどにも従事できる、という考え方になります。
特定技能ビザ受け入れのステップ

ここからは、実際に受け入れる場合の流れを順を追って見ていきます。
ステップ①|受け入れの準備
まず、自社が受け入れ機関としての基準を満たせるかを確認します。労働関係法令を守っていること、外国人を支援する体制を用意できることなどが土台になります。
あわせて、どの業務を任せたいか、どのポジションで何名採用したいかを整理しておくと、この後の採用がスムーズです。
さらに、特定技能協議会(分野ごとに設けられた、受け入れ企業が加入を求められる組織)への加入手続きを進めます。加入申請の受理までには時間が掛かるケースもあるので、特定技能外国人の採用が決まったら速やかに加入手続きを行うことをお勧めします。
ステップ②|採用活動
採用ルートは大きく分けて2つあります。海外現地で技能試験と日本語試験に合格した人材を採用する方法と、すでに日本に在留している人材へアプローチする方法です。
人材紹介会社や送り出し機関を通じて候補者と出会うのが一般的です。面接はオンラインで行うことが多いです。
ステップ③|雇用契約と支援計画の作成
採用が決まったら、雇用契約を結びます。給与は日本人が同じ仕事をする場合と同等以上にする必要があり、この点は受け入れの重要な前提です。
あわせて支援計画(外国人が日本で安定して働き暮らせるよう、企業が行う生活・職業上のサポートをまとめた計画)を作成します。この支援計画は、外国人をサポートする機関(会社)である登録支援機関に委託できるため、社内に専任担当がいなくても受け入れは可能です。
支援計画の実行や手続き、支援体制づくりは煩雑なため、登録支援機関へ委託するケースがほとんどです。
ステップ④|在留資格を申請する
雇用契約と支援計画が整ったら、出入国在留管理局へ在留資格の申請を行います。海外から呼び寄せる場合と、日本国内にいる人材が他の在留資格から切り替える場合とで、手続きの細部は変わります。
書類の準備や申請の代行は行政書士に依頼できるため、慣れていない企業でも進められます。
ステップ⑤|就労開始後の届出
在留資格が認められれば、いよいよ就労開始です。受け入れ後も、定期的な届出や支援の実施状況の報告など、継続的に対応すべき手続きがあります。
届出の内容や頻度は見直されることがあるため、最新の運用は専門家や登録支援機関と連携して確認しておくと安心です。
特定技能「宿泊」の受け入れにかかる費用は?

費用の全体像と考え方を押さえておきましょう。
採用・支援・協議会など費用の内訳と目安
採用時の初期費用には、人材紹介会社への紹介手数料(30万〜50万円程度)、入国時の渡航費、住居の初期費用、健康診断費などが含まれます。
これに、ビザ手続きに関わる行政書士費用などが加算され、1人あたり初期費用の総額は50万〜80万円ほどです。
毎月かかる費用は、給与(日本人と同等以上)、社会保険料、登録支援機関への委託費(1人あたり月2万〜3万5,000円が相場)、住居の家賃補助などです。
なお、タイミングによっては国や神奈川県が出す補助金等がありますので、各種HPをチェックしましょう。
自社支援と登録支援機関への委託どちらを選ぶ?
支援業務は、自社で行うか、登録支援機関に委託するかを選べます。
自社支援は委託費を抑えられる一方、外国人の生活相談や各種手続きを社内で担う体制が必要です。対して登録支援機関に委託すれば、支援業務をまるごと任せられるため、ノウハウや専任担当がない企業でも無理なく受け入れを始められます。
どちらが自社に合うかは、人員体制と任せたい範囲を踏まえて判断するとよいでしょう。
特定技能「宿泊」の受け入れは専門家のサポートで安心
もし、神奈川の宿泊施設で人材不足に悩んでいるのであれば、特定技能外国人の受け入れを検討してみてください。支援業務は登録支援機関に委託できるため、特別な体制がなくても受け入れは十分に実現できます。
とはいえ、自社の施設が対象に入るか、どのルートで採用するのが早いか、費用はどのくらいに収まるかは、ケースごとに答えが変わります。
判断に迷う部分は、最初に専門家へ相談してしまうのが確実です。
弊社シングルユニティは、神奈川県に特化した外国人材紹介・登録支援機関です。各種手続きに加え、外国人人材が定着するためのサポートを積極的に行っております。
下記のフォームよりお気軽にご相談ください。お待ちしております。

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