転職を考えたとき、多くの営業職が「職務経歴書をどう書けばいいか分からない」と悩みます。
「毎日数字と向き合っているのに、それをどう文章にすればいいのか。」
「書き始めてみたけど、自分の経歴が薄く見える気がして不安になる。」
そういう声は少なくありません。
この記事では、営業の職務経歴書を書くときに押さえるべき基本から、採用担当者の目に留まる実績の見せ方、自己PRの例文まで、順番に詳しく解説します。
あなたの営業経験を正しく伝えるための書き方を、一緒に確認していきましょう。
なお、営業の職務経歴書サンプルはこちらになります。ご自由にお使いください。
【基本】職務経歴書の見本と書き方

職務経歴書にはあなたの経歴を「わかりやすく説明するための型」があります。まずその型を押さえておくことが、伝わる書類を作る第一歩です。
①タイトル・日付・氏名

職務経歴書の一番上には「職務経歴書」というタイトルを書きます。その下に作成日と氏名を記載してください。
作成日は提出する日付にしましょう。「20XX年○月○日現在」と西暦で書くのが一般的です。名前は漢字で正式に記載します。
見た目はシンプルで構いません。装飾に凝るより、読みやすいフォントと余白のバランスを意識することのほうが大切です。フォントはメイリオ・游ゴシック・MS明朝など、画面でも印刷でも読みやすいものを選びましょう。文字サイズは本文10〜11ptが目安です。
②職務要約|あなたの営業スタイルを印象づける

経歴概要は、採用担当者があなたの職歴を最初に把握する場所です。ここで「どんな営業をしてきた人か」を簡潔に伝えます。
書き方のポイントは、入社から現在までの流れを時系列で整理することです。「どこで」「どんな営業を」「どのくらいの期間」やってきたかを、3〜5行でまとめます。長く書く必要はありません。採用担当者が読んで「この人はこういう経験をしてきたんだな」とすぐに分かればOKです。
たとえば「XX株式会社に入社後、XX支店に配属されて中小企業向けの新規・既存営業を担当。その後XX事業部に移り、代理店と協力しながら新規顧客の開拓にも携わり、現在に至る」というイメージです。職種の変化や部署異動があった場合は、それも一言添えておくと経歴の流れがつかみやすくなります。
転職回数が多い場合でも、経歴概要でざっくりした流れを示しておくと、採用担当者が後の職務経歴を読むときの理解が早くなります。最初の数行で「読みやすい書類だ」と感じてもらうことが、選考を有利に進める第一歩です。
③職務概要|徹底的に数字を意識!

職務経歴は、職務経歴書のなかで最もボリュームがある部分です。ここをどう書くかで、書類選考の結果が大きく変わります。
採用担当者が一番知りたいのは「この人は実際にどんな成果を出したのか」です。そのため、数字で伝えることを徹底してください。「売上目標1億4,000万円に対して1億6,940万円を達成(達成率121%、全社300名中7位)」のように書くことで、初めて実力が伝わります。
書く項目は以下を参考にしてください。
・期間:在籍した時期(例:20XX年4月〜現在)
・担当エリア:営業していた地域
・担当商品・サービス:何を売っていたか
・担当顧客:企業数や顧客の規模感
・営業スタイル:新規と既存の比率
・営業実績:売上目標と結果、達成率、社内順位
・主な取り組み:工夫したことや独自の施策
・特記事項:表彰歴や特別な実績
実績を年度ごとに並べると、成長の軌跡が見えます。毎年達成率が上がっているなら、それ自体があなたの強みになります。表彰を受けたことや、社内で特別なプロジェクトに選ばれた実績があれば、必ず記載してください。採用担当者の目に留まりやすくなります。
また、主な取り組みには「なぜその行動を取ったか」という背景も添えると厚みが出ます。「代理店との研究会を立ち上げた」という事実だけでなく、「担当エリアの販売シェアを拡大するために」という目的を一言加えるだけで、内容の説得力が増します。
なお複数社経験の場合は、上記箇条書きの事項をベースに職務概要を追記していきましょう。
④自己PR

自己PRは、職務経歴書の最後に配置します。ここでは「どんな考え方で仕事をしてきたか」を伝えます。数字で表しにくい部分、つまり行動の背景や考え方を言葉にする場所です。
書き方の基本は「背景・問題→自分が取った行動→結果」という流れです。この流れに沿って書くと、読む側にとって整理しやすい文章になります。
自己PRは2つ書くのが理想です。1つは営業実績や戦略的な取り組みについて、もう1つはチームへの貢献やリーダー経験について書くと、仕事の幅が伝わります。それぞれ5〜10行が目安です。長すぎると読まれなくなるので、伝えたいことを絞って書いてください。
営業職の職務経歴書で企業がチェックしている評価ポイント

採用担当者は職務経歴書を読むとき、何を見ているのでしょうか。ここを知っておくと、書き方の優先順位が変わります。
若手営業に求められるのは再現性と数字へのコミット力
採用担当者が若手営業の書類を見るとき、まず確認するのは「数字に対してどう向き合ってきたか」です。
もし、過去に数字が未達の年があっても気にしすぎないでください。未達から何を学んだかを面接でしっかり話せれば、逆にプラスになります。
応募企業が求める人物像とキャリアの合致
採用担当者はあなたの過去の経歴を見ながら「この人がうちで活躍するイメージが持てるか」を確認しています。そのため、応募先の仕事内容と自分の経験をどう結びつけるかが重要です。
たとえばBtoBの法人営業に応募するなら、これまでの法人対応の経験を前面に出す。個人向け営業が中心の会社なら、顧客との関係構築の経験を強調する。同じ経歴でも、応募先に合わせて何を強調するかを変えることで、書類の通過率は変わります。
また、職務経歴書は「面接の台本」になる側面もあります。記載した内容に沿って面接官が質問してくるため、バランスよく書かれた職務経歴書は面接の準備にもなります。自分が話しやすい実績や経験を中心に書いておくと、面接当日の受け答えもスムーズになります。応募書類の段階から面接を意識して書く、というのが上手な職務経歴書の作り方です。
【例文あり】自己PRで差をつける!若手営業が強みを言語化するヒント

自己PRで「何を書けばいいか分からない」という声は多いです。でも書き方のコツを知ると、自分の経験の中に伝えるべき内容がたくさんあることに気づけます。
成功したプロセスを具体化して伝える
自己PRで一番効果的なのは「うまくいったときに、何をしたか」を具体的に書くことです。「成績が良かったです」で終わらず、「なぜうまくいったのか」を掘り下げてください。
たとえば、自動車リースの営業をしていた人が「複合提案で競合と差をつけた」という実績を持っていたとします。このとき、「提案の幅を広げて成約率を上げました」と書くだけでは伝わりません。「リース商材だけでなく、電力やM&Aなどグループ会社の商材・サービスも組み合わせて提案することで、競合他社には難しい提案を実現した」と書くことで、何をしたかが明確に伝わります。
成功のプロセスを書くときは「背景→行動→結果」の順番を守ることを意識してください。この流れがあると、読む側が内容を整理しやすくなります。また、なぜその行動を取ったかという「理由」を一言入れると、さらに説得力が増します。
挫折や課題に対してどのように行動し解決したか
うまくいかなかった経験も、書き方次第で強みになります。採用担当者は「失敗がない人」より「壁にぶつかったときにどう動くか」を知りたいと思っています。
書くときは「問題があった→気づいた→動いた→変わった」という流れにすると自然です。たとえば「商品のシェアが落ちていた時期に、データ分析を通じて課題の原因を特定し、チームで対策を立てて実行した。結果として自分のエリアだけでなく支店全体の売上が改善した」という形です。
挫折を書くとき、自己否定で終わらないことが大切です。「こういう問題があった」という事実と、「だから自分はこう動いた」という行動をセットにしてください。失敗を認めながらも、それに向き合った姿勢を伝えることで、採用担当者に誠実さと成長意欲が伝わります。
退職理由やブランクを前向きな自己PRに変換するコツ
転職回数が多い、ブランクがある、といった経歴を気にしている人は少なくありません。でも、書き方を工夫すれば、それを弱みとして見せずに済みます。
退職理由を書く場合は「何が嫌だったか」ではなく「次に何をしたかったか」を中心に書きます。「前職では成長の限界を感じた」よりも「より大きな顧客を担当できる環境でスキルを伸ばしたかった」という表現のほうが、読む側に前向きな印象を与えます。
ブランクがある場合は、その期間に何をしていたかを一言添えると安心感があります。資格取得、家族の介護など、正直に書いてください。説明のない空白より、理由がある空白のほうが採用担当者の不安を減らせます。ブランク中に転職活動を続けていた場合も、「転職活動に専念していた」と正直に書けば問題ありません。
【即戦力を証明】営業実績を魅力的にアピールする具体的な例文
法人営業(BtoB)で高く評価される例文
<戦略的な複合提案による売上アップ>
XX株式会社での営業活動では自動車リースだけではなく、自動車保険等を合わせた複合提案を行い、顧客にとってより良い車両管理・コスト削減・事故削減を実現してきました。上記提案に至るまでには、企業の社長や担当者、また従業員へもヒアリングを行い、現状を把握したうえで、どのような施策が企業の役に立つのかを常に考えます。また企業からのヒアリングだけでなく、社内で同様の事案がないか情報収集し、提案内容に盛り込むことも行いました。複合提案の結果、売上が積み上がり昨年度は自身の営業目標に対して152%を達成することができ、社内最高評価を獲得することができました。
個人営業(BtoC)で顧客折衝力を伝える例文
<お客様を思いやる営業>
営業では私から2割程度しか話はせず、お客様へ質問・相槌することに徹し、ニーズを把握したうえで提案を行うことを大事にしています。私から一方的に話すとお客様にストレスが溜まることと、情報不足でベストな提案ができないためです。また、話の中で相手先の仕事内容に興味を持つことも重視しています。例えばクライアントが工場を持っているならその工場内を見学させていただく、会社のパンフレットは積極的に頂戴するなどです。以前、法人開拓において他証券2社と競合になりましたが、私が当法人のパンフレットを自ら頂戴し理解に徹したことから、先方は『他証券と比べ当法人を理解しようとしている』と仰り、3億円の入金をいただきました。
職務経歴書のマナーと注意点

内容と同じくらい大切なのが、書類のマナーです。どんなに良い実績でも、読みにくかったり不備があると印象が下がります。
職歴は多くても全て記載を
転職回数が多い場合でも、職歴はすべて書いてください。意図的に省くと、後で発覚したときに信頼を失います。在籍期間が短い職場でも、そこで学んだことや担当した業務を正直に書けば問題ありません。短期間だった理由が聞かれる場合は、面接で正直に話せる準備をしておきましょう。
「ですます調」か「である調」は統一
文体は「ですます調」か「である調」のどちらかに統一してください。混在していると読んでいて違和感があり、注意力が散漫な印象を与えます。営業職の職務経歴書では「ですます調」を使うケースが多いですが、どちらでも問題ありません。大事なのは最初から最後まで一貫していることです。
誤字脱字やレイアウトの崩れに注意
提出前に必ず誤字脱字を確認してください。自分で読むだけでなく、声に出して読むと見落としが減ります。数字の誤りは特に注意が必要です。達成率や順位を間違えると信頼性に影響します。レイアウトは、受け取る側の環境でも崩れないかを確認しましょう。WordファイルはPDFに変換してから提出するのが安全です。
専門用語の使いすぎはNG!誰が読んでもわかる表現か
自分の業界では当たり前の用語でも、採用担当者には伝わらないことがあります。略語や社内用語は使わず、誰でも意味が分かる言葉で書きましょう。「当社独自の〇〇システム」のような表現は、説明を加えるか別の言葉に置き換えてください。採用担当者は必ずしもその業界の専門家ではありません。初めて読む人に伝わるかどうかを基準にして書くと、伝わりやすい書類になります。
一文の長さに注意
一文が長いと読みにくくなります。目安は40〜60字です。書き終えたら声に出して読んでみて、引っかかる部分があれば書き直しましょう。
A4用紙2枚がベスト
職務経歴書のボリュームは、A4用紙2枚が目安です。1枚だと情報が少なく、3枚以上になると読むのが大変になります。2枚に収めるために、伝えたいことの優先順位をつけて書く内容を選びましょう。
経験が浅い場合でも、担当した業務や取り組みを具体的に書くことで2枚程度にまとめられます。経歴が長かったり転職回数が多い場合は、直近3〜7年くらいの出来事を中心に書いて、それ以前は簡潔にまとめる方法が有効です。
まとめ|職務経歴書の書き方に迷ったらプロに相談
営業の職務経歴書で大切なのは「数字で伝える」「行動と結果をセットで書く」「応募先に合わせて強調点を変える」この3つです。
あなたがこれまで積み上げてきた実績は、書き方次第でしっかり伝わります。それでも「自分では上手く書けない」「どこを強調すればいいか判断できない」という場合は、我々のような転職のプロに相談することをおすすめします!
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