証券会社のリテール営業としてキャリアをスタートさせたものの、
「このままのノルマ営業でお客様は幸せになれるのか?」
「他の業界でもっと活躍できるのでは?」
と感じたことはありませんか?
実は、証券リテール営業出身者には、異業種でも活かせる強みが多く存在します。本記事では、証券営業からの転職を考える理由、活躍できる業界、成功のポイントまで、証券リテール営業の経験したエージェントが詳しく解説します。
証券リテール営業から転職を考える主な理由とは?

ハードな営業環境に将来の不安
証券営業といえば、ノルマの厳しさと毎月のプレッシャーがつきもの。特にリテール営業では、高齢のお客様や長期顧客との関係維持に加え、新規開拓のプレッシャーも大きいです。年次が上がっても、同様の営業スタイルが続くことに不安を感じ、将来に疑問を抱く方も少なくありません。
「もっとやりがいある仕事がしたい」という本音
証券営業では「販売して終わり」になりがちで、顧客の課題解決という意味での“やりがい”を見出しにくいと感じる方も。また、相場が下がったときなどはお客様に迷惑を掛けるのでよりやりがいを求めたくなるでしょう。自分の提案が相手の人生やビジネスに直接的な価値を与えている実感を求め、異業種を志望するケースは非常に多いです。
ワークライフバランスや成長機会を求めて
ワークライフバランスが改善されたとはいうものの、証券業界特有の古い上下関係、残業文化に疲弊することも。そこで、「もう少し余裕のある生活がしたい」「スキルを深められる環境で働きたい」と考える人も多いはずです。
人間関係
証券会社は営業成績で評価が大きく分かれるため、社内の雰囲気がギスギスしがち。数字で常に比較される環境に精神的な疲れを感じ、人間関係のストレスから転職を決意することもよくあります。
証券営業で得たスキルは非常に武器になる
数字に強い
営業で最後まで数字を追う姿勢はどの業界でも重宝されます。さらには提案においても、データなど根拠に基づく提案ができることは大きな強みです。
営業の場数を踏んでいる
対面・電話・オンライン問わず、あらゆる営業場面を経験してきた証券営業は、どの業界に行っても即戦力として重宝されやすいです。特に、飛び込み営業で新規開拓した経験はどの業界からも求められます。また、クレーム対応や顧客の本音を引き出す力も備わっている点は評価されるポイントです。
経済の知識がある
マーケット動向や経済指標に日常的に触れている証券営業出身者は、業界を問わずビジネスパーソンとしての視野が広いと見なされることも。経営層との会話でも一目置かれることがあります。
悪い事象があっても正面からお客様と向かい合う姿勢
市況が悪化した際などに「売って終わり」ではなく、お客様と真摯に向き合い、説明責任を果たしてきた経験は、どの業界でも信頼されるビジネスパーソンに通じます。
勉強グセがついている
常に新しい金融商品や制度、マーケット情報を学び続ける証券営業は、学習意欲が高く、自律的にスキルアップできる人材として評価されやすいです。
証券出身者が活躍しやすい異業種について

IT業界のSaaS営業
SaaSなどのIT業界では、お客様との「関係構築力」はもちろん、営業成果のPDCAを回すうえでの「数字の強さ」が相性も抜群。成果主義のカルチャーに慣れている点も好印象です。
人材紹介
企業と求職者の間に立つ人材業界では、ヒアリング力と提案力が問われます。金融商品と同様に、無形サービスを扱う点で証券営業と共通点が多く、転職事例も非常に多いです。
コンサルティング業界
論理的思考と数字感覚を活かし、課題解決に取り組むコンサルティング業界でも、証券営業出身者が活躍しています。未経験でもポテンシャルを買われやすい業界です。
医療・ヘルスケア業界(医療機器・MRなど)
医師や医療機関との信頼関係が重視される医療営業では、誠実な顧客対応を行ってきた証券営業の経験が活きます。高額商材を扱うスキルや継続的なフォローアップ経験も評価される要素です。また、販売した製品に対して医療機関より継続的に注文が来るケースが多く、売上が積み上がっていくので営業もやりやすいです。
新たな角度から金融業界に転職し貢献
IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
大手証券の枠にとらわれず、中立な立場で顧客に金融提案をするIFAという働き方も選択肢の一つ。信頼関係を築いてきた証券営業経験者には、非常にマッチします。また、会社によっては新規開拓をせず、既存のお客様への提案にフォーカスできる会社もあり、転勤も少ないケースがありますので、一人ひとりのお客様にじっくり向き合って提案することも可能です。募集物の提案も無いケースが多く、お客様ありきでの提案ができる点も魅力です。
M&A仲介
中小企業の事業承継や成長支援を担うM&A仲介は、金融リテラシーと高い交渉力が求められる分野。証券営業でオーナー経営者と関わった経験は、スムーズにキャリアチェンジしやすいポイントです。
転職でよくある失敗例
業界理解や企業研究を怠るだけでなく自身のキャリアプランなど意向や性格を見極めず転職し、「想像と違った」と早期離職につながるケースもあります。
また、「証券会社が嫌だった」というネガティブな理由だけで転職し、次の仕事にやりがいを見いだせず、迷走してしまうパターンも。
そして、キャリアダウンではなくキャリアップになるよう、自身の状況を冷静に見極め、前向きな状態で転職活動を行うことが何より重要です。
証券リテール営業から異業種転職で成功するためのコツ

キャリアの棚卸しと転職理由の明確化
まず、自分がなぜ転職したいのかを正直に見直すことが大切です。そのうえで、「なぜその業界・職種を志望するのか、将来のキャリアプラン」を建設的に説明できるよう、ロジックを整えておきましょう。
その際、一人で行うのでなく、エージェント・家族・知人でもよいので客観視しながら明確化していくと整理しやすいです。
面接ではありきたりな事を言わない
リテール営業の方々が面接でよく言うフレーズが『お客様のもとへ足繁く通う』『信頼関係の構築』『社会貢献』などのワードです。これらのワードは言ってもよいのですが、話に具体性が無いと他の求職者が言うことと同じになってしまい、良さがアピールできなくなります。
また、『自己成長したい』というワードは漠然としすぎて、かつどの求職者も言いがちなので、『営業を磨きたい』など具体度を高める言い方にしましょう。
まとめ
証券リテール営業で培った「営業力」「数字感覚」「信頼構築力」は大きな財産です。
転職に悩んでいる方は、まずは自分の強みを整理し、どの業界で活かせるかを客観的に見つめることから始めましょう。
次のキャリアでは、「売ること」以上に「価値を届けること」「社会貢献」にやりがいを感じられるかもしれません。勇気を持って一歩踏み出すことで、新しい未来が開けるはずです。
なお、弊社では代表をはじめ証券リテール出身者がエージェントとして在籍しており、あなたに寄り添ったサポートが可能です。
転職を考えているという方は以下のフォームより遠慮なくお問い合わせください。
