看護師として病院で働いていると、「この業務、もっと効率化できないかな…」「頻繁に行う処置なのにマニュアルがどうしてないんだろう?」とモヤモヤを感じることがありますよね。
しかし日々忙しく患者さんの対応をしていると、なかなか業務改善の時間が取れず、限界を感じる方も多いのではないでしょうか。
そんなモヤモヤを感じる看護師のあなたにおススメなのが医療コンサルタントという働き方です。実は、医療コンサルタントは看護師のキャリアチェンジのひとつとして注目されています。
そこで当記事では医療コンサルタントの仕事の魅力・転職のコツを解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
仕事の魅力を解説|医療コンサルタントとは?

まず、医療コンサルタントの仕事について解説していきます。
医療コンサルタントの仕事内容
医療コンサルタントの主な業務は以下の通りです。
・病院経営の分析(収益やコスト、診療報酬改定対策など)
・業務効率化の提案
・人材配置の見直し
・新規医療サービスやプロジェクトの立ち上げ支援
・医療機関のブランディングや広報活動のサポート
このように現場の声をもとに様々な課題を洗い出し、改善策を実行していきます。
特に業務改善や患者満足度の向上などの現場のオペレーションに関わる分野では、看護師経験を活かせます。
仕事の魅力は?
医療コンサルタントの魅力は、現場で感じた「変えたい」という想いを実現できることです。
一人の看護師として患者さんに寄り添うだけでなく、病院全体の仕組みをより良くしていくことで、医療の質を根本から向上させることができます。
また、経営改善やプロジェクトの成果が数字として見えるため、達成感を感じやすい仕事でもあります。
高収入?年収の相場
経験や企業規模によって幅がありますが、医療コンサルタントの年収は初年度で約500〜700万円が目安です。
さらに経験を積みプロジェクトをリードできるようになると年収1,000万円以上も十分に目指せます。成果が報酬に反映されるケースも多く、努力次第でさらに高収入を得ることができます。
看護師でもコンサルタントになれる?
看護師の私がコンサルタントなんてできるの?と感じるかたも多いのではないでしょうか。
結論から言うと、看護師でも医療コンサルタントになることは可能です。むしろ医療現場の課題を深く理解している看護師は、コンサルタントとして非常に価値が高い人材です。
とはいえ、医療知識だけではコンサルタントとして成功することはできません。状況を分析する力、ロジカルな思考力など新しいことを学ぶ意欲があれば、未経験でもコンサルタントに挑戦することが可能です!
医療コンサルタント会社が求めている看護師の特徴

医療コンサルの現場では、医療知識に加えて「考える力」「伝える力」「改善する力」が重視されます。
論理的な思考能力(ロジカルシンキング)
課題を感情で捉えるのではなく、データや事実に基づいて分析できる力が必要です。
たとえば「業務が忙しい」という現象を、「業務量と人員配置のバランスが取れていない」という構造的な課題に落とし込める人は、コンサルタントとして重宝されます。
コミュニケーション能力
医師や事務長、現場スタッフといった様々な立場の人とコミュニケーションをとる仕事です。相手から信頼を得て本音を引き出す力、そして難しい内容を分かりやすく説明する力が求められます。
医療現場で培ったチームワークや対話力は、コンサル業務でも大いに活かせます。
課題解決の意識がある
「もっと良くしたい」「現場を変えたい」という意識を持っている人は、コンサルタント向きです。
日常の業務で小さな改善を積み重ねてきた経験も、コンサルタントとして活かせるポイントになります。
コンサルになりたい!転職成功の秘訣は?

医療コンサルタントになるには具体的に何をしたらよいのでしょうか?
必要な資格やスキルはある?
特別な資格は不要です。しかし、経営知識や医療制度の理解があると有利です。
そこで医療経営士やMBAなどの資格は、医療経営の知識を有している証明になります。MBAは少しハードルが高いですが、リーダーなど戦略的思考力が求められるポジションを目指す際には強みとなります。
ExcelやPowerPointなどはデータ分析やプレゼンテーションなどで使用します。入社後にスキルを身に着けられることも多いですが、MOS(Microsoft Office Specialist)などの資格があれば選考で有利になるケースもあります。
参考サイト🔗医療経営士
参考サイト🔗MOS(Microsoft Office Specialist)
コンサル業界を知ろう
医療コンサルといっても、企業によって得意分野はさまざまです。
病院経営支援に強い会社もあれば、医療ITやデジタル化に特化した会社、製薬・医療機器業界の戦略支援を行う企業もあります。自分の興味や強みを活かせる企業を選ぶことが重要です。
志望動機を整理しよう
「なぜ現場を離れてまでコンサルを目指すのか」
この点をしっかり整理しておきましょう。
「業務改善をして医療現場で働く人の力になりたいから」というだけでは、「それって看護師でもできますよね?むしろ病院にいるほうがやりやすくないですか?」と論破されてしまいます。
ポイントは、「コンサルティングという立場だからこそできることは何か」を理解することです。
××の課題があった
↓
看護師の立場では△△までしかできなかった
↓
コンサルの立場なら〇〇ができる
↓
だからコンサルをやりたい!
というようにロジカルに志望動機を整理することが大切です。
面接の対策はしっかりと!
台本を準備しよう
面接の相手は、ロジカルシンキングのプロです。志望動機や自己PRなどは矛盾が生じないようにしっかりと言語化するため、台本を通じて文章化しておきましょう。
さらにコンサル業界の面接では、「課題にどうアプローチするか」を問われるケースが多いです。「病院の待ち時間を減らすには?」など、ケーススタディ形式の質問が出ることもあります。
普段から課題を分解して考える練習をしておくと、落ち着いて対応できます。
結論から話そう
大切なのは、結論ファーストで話すことです。
「〇〇はどう思いますか?」という質問には、「△△(結論)です。その理由は…」というように解答しましょう。
失敗談として、「長々と理由を説明しているうちに、聞かれていることを忘れてしまい論点がずれた回答をしてしまった」ということはよくあります。
全ての回答が完璧でなくても大丈夫
もし、回答につまってしまっても慌てる必要はありません。相手はトラブルが生じたときにどうやって乗り越えるのか、難しい質問にどう対応するのかも含めてチェックしています。
もし回答に悩むときは、「すこし考える時間をいただけますか?」と断りを入れて考えを整理するのも手です。
落ち着いて対応すれば、きっとうまくいきます。
入社後に活躍するための心構え

医療コンサルタントとして活躍するために大切なことをまとめました。
学習意欲
病院では頼れる先輩であったあなたも、コンサルタントとしては新入社員。常に新しい知識(経営、ITなど)を謙虚に学ぶ姿勢が大切です。
入社後にMBAの学位取得などのために大学院に行くのも一つでしょう。
数字を意識しよう
企業で働く以上、定量的な評価を意識することも大切です。
「転倒事故の件数を〇%減らすことができた」など、日々の仕事で数字で評価することを意識しましょう。看護の分野では質的な評価が多かったため意識を変えていく必要があります。
セルフマネジメント
コンサル業界は給与水準が高い分ハードワークになりがちです。体調管理だけでなく、タスクやスケジュールの管理も大切です。
知識をアップデートするための自己研鑽も欠かせないため、セルフマネジメントが重要となります。
まとめ|医療コンサルタントを目指そう!
看護師から医療コンサルタントへの転職は、大きなやりがいと高収入を得られるキャリアチェンジです。
「もっと根本から医療を良くしたい」
「現場で感じたモヤモヤを、仕組みで解決したい」
そんな想いを持っている方にこそ、医療コンサルタントという仕事はピッタリです。まずは一歩ふみだしてみませんか?
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