医療現場の最前線で働く看護師のあなたへ。
人の命を預かるという責任の重さや不規則な夜勤、そして人手不足による激務…。看護師の仕事は本当に大変ですよね。
そんな環境から一歩踏み出し、「もっと自分らしく働きたい」「看護師の経験を活かしながら、ワークライフバランスを整えたい」と一般企業への転職を検討される方が増えています。
しかし「一般企業への転職を考えてはいるけど看護師の資格しか持っていないから不安」「自分の経験が企業で通用するのだろうか」と、一歩を踏み出すことに躊躇していませんか?
ご安心ください。 看護師として培ってきたスキルは、一般企業でも高く評価されています。
そこでこの記事では、看護師に人気の一般企業の職種から転職成功の具体的なポイントまでを、元看護師が教えます。あなたの理想とする働き方を実現するための一歩を踏み出しましょう!
なぜ看護師は一般企業の転職を選ぶのか

では、なぜ長年医療現場で貢献してきた看護師が一般企業への転職を考えるのでしょうか。実はその背景には、医療現場特有の厳しい労働環境と将来への不安があります。
夜勤から解放されたい
看護師の多くが負担を感じているのが夜勤です。生活リズムの乱れは、体調不良やプライベートの充実を妨げる大きな要因となりますよね。土日祝日休みや規則正しい時間での勤務を夢見て、一般企業への転職を考える方が多いです。
人手不足・激務はもううんざり
医療現場は常に人手不足。一人当たりの業務量が多くなり、疲弊している看護師は少なくありません。命に関わる仕事なので、忙しい中でも気を抜けない状態が続き、精神的にも追い詰められてしまうことも…。
そのため、激務から離れ落ち着いた環境で働きたいと願うのは自然なことです。
私だって評価されたい
看護師は、いくら頑張っても給料があがりづらくキャリアアップも限られています。評価制度も曖昧な病院も多く、個人の努力や成果が正当に評価されにくいと感じる場面も…。
一方、ほとんどの一般企業では、成果や目標達成度に基づいた公平な評価制度が導入されていることが多いです。そのため、自分の頑張りが昇進や昇給に直結することを期待して転職を選ぶ傾向にあります。
看護師を続けても大丈夫?将来への不安
夜勤をいつまで続けられるのかという体力的な不安や、残業代や夜勤手当に依存した給与体系から将来への不安を感じる看護師も多いです。そのため基本給が高い企業で働いて安定したキャリアを築きたいと考えるようになります。
あなたの経験を活かせる!一般企業の人気職種6選

実は看護師の経験は、多くの企業で必要とされています。特に医療やヘルスケアに関わる企業では、その専門性と現場での経験が大きな武器となるんです!
①医療現場で臨床試験をサポート|CRC (治験コーディネーター)
まずはCRCです。現場で一緒に働くことも多い職業なので、自分が働く姿をイメージしやすいのではないでしょうか。
病院などの医療機関で患者さんに寄り添いながら、新薬の臨床試験をサポートする仕事で、看護師出身者が多数活躍しています!
こちらもチェック↓↓↓
看護師からCRCに転職!仕事内容や年収・注意点について徹底解説
②新薬の開発に携われるCRA(臨床開発モニター)
製薬会社などに所属し、治験が正しく行われているかをチェックする仕事です。デスクワーク中心で出張が多いですが、スキル次第で高年収も狙えます。
薬の開発に関わり、より多くの患者さんの健康に貢献することができます。企業によっては海外の最先端医療に携わることも…!
こちらもチェック↓↓↓
看護師からCRAを目指す!転職に失敗しないためのポイント解説
③需要が高まっているコントラクトMR
コントラクトMRとは、CSO(医薬品販売業務受託機関)に所属し製薬会社に派遣されて医薬情報提供活動を行うMRのことです。業務内容は製薬会社に直接所属するMRと変わりませんが、雇用先がCSOである点が異なります。
近年、柔軟な人員の確保手段としてコントラクトMRの需要が増加しています。様々なプロジェクト・薬剤に関われるので、幅広い知識とスキルを身に着けることができます!市場価値の上昇とあわせ将来性は高いといえます。
こちらもチェック↓↓↓
コントラクトMRになろう!未経験でも転職OK|仕事内容と年収を解説
④専門知識を活かせるフィールドナース
フィールドナースとは、医療機器メーカーなどに所属し自社製品の営業のサポートを行う職業です。主に病院やクリニック、学会や展示会などが仕事場となります。
自身が関わった医療機器や技術の普及は、多くの患者さんの適切な治療につながるため、やりがいをもって仕事に向き合えます!
こちらもチェック↓↓↓
フィールドナースになるには?転職に必要な資格と仕事内容をポイント解説
ヘルステック(医療系IT)求人も増えている
医療系スタートアップ企業などで、医療情報システムや健康アプリなどの開発・導入に関わる仕事です。開発企画やマーケティング、導入支援などで、医療の現場を知る看護師の視点が求められます。
例えばですが、看護師として勤務中に「オムツの中のセンサーが反応して、交換のタイミングを教えてくれるアプリがあったらいいのに」と考えたことはありませんか?。もしそのようなセンサーがあれば、何度もオムツをチェックする手間が省けるし、なにより患者さんが不快なタイミングをキャッチすることができます。
もしヘルステック業界に転職ができたら、センサーでアンモニアの濃度を測定してアラームがなるアプリを作って医療に貢献、なんてこともあるかもしれません!
あなたが感じている「あったらいいな♪」を形にできる、そんな仕事です。
人気の産業保健師は狭き門
保健師資格がある方に人気なのが産業保健師です。一般企業の社員の健康管理やメンタルヘルスケアを担います。
健康診断の企画・実施、ストレスチェック、健康相談、保健指導などが主な業務です。看護師の専門知識をそのまま活用できますが、求人が少ないため注意が必要です。
未経験でも大丈夫!企業が求める看護師のスキル

実は看護師は、患者さんのケアを通して一般企業で非常に価値のあるスキルを自然と身につけています。企業が特に評価するのは以下の3点です。
コミュニケーションスキル
看護師は、患者さんや医師、他のコメディカルスタッフなどの調整役として、様々な立場の人とコミュニケーションをとる仕事です。
相手の状況を察する傾聴力や複雑な情報を分かりやすく伝える説明力は、あらゆる職種で活かすことができます。
マルチタスク能力
看護師は重症患者さんのケアとナースコールへの対応、記録など常に複数のタスクを抱えています。仕事に優先順位をつけ、同時並行で処理する能力は企業でも重宝されます。
私は医師と楽しそうに雑談しながら、看護記録を完璧に記載している先輩をみて驚いたことがあります。
危機管理能力
最後にあげるのは危機管理能力です。刻一刻と変化する患者さんの状態を把握し、予期せぬ事態に冷静かつ迅速に対応する能力は看護師の核となるスキルです。
よく、看護師の先輩で「急変しそうなニオイがする…」「今晩だね…」と予言する人がいませんか?看護師をしていると、そういった「カン」のようなものが養われます。
後悔しない!看護師の企業転職を成功させるためのポイント

「転職してよかった!」と心から思えるように、転職活動を進める上で特に重要なポイントを説明します。
企業に転職するなら必須!職務経歴書の書き方
企業への転職では、履歴書のほかに「職務経歴書」という書類が必要です。職務経歴書は、あなたの経歴を企業でどう活かせるのかをまとめた「営業資料」です。
看護業務を成果に書き換える方法
企業は、「あなたが何をやってきたか」よりも「どんな価値を提供できるのか」を重視しています。
- 重症患者の担当:高い集中力と危機管理能力で、予期せぬ状況にも冷静に対応し、迅速な判断を下せます。
- 新人指導を担当:教育・育成の実績があり、未経験者に業務内容を分かりやすく指導し、戦力化できます。
- 委員会活動の推進:転倒事故件数を〇%減少させた実績があります。目標達成に向けた企画・実行力があり、課題を解決できます。
看護師の仕事は仕事の実績を評価される機会が少ないので、言語化が難しいですよね。しかし、企業で働く上では重要な視点なので、採用側の目線になって書いてみましょう。
志望動機は?なぜ企業に転職したいのかを言語化しよう
重要なのは、「なぜ看護師ではなく、この企業で働きたいのか」ということです。
「夜勤がきついので土日休みの企業で働きたいです」「給料が高い企業で働きたいです」と言いたい気持ちはわかりますが、これはNGです。
例えば、「より多くの医療現場のサポートを行いたいと考えたからです。医療現場にもIT導入することで、業務の効率化や患者さんへの負担を減らせると考えました。具体的には日頃から、夜の定期的なオムツ交換が看護師だけでなく患者さんの負担になっていると感じています。オムツの交換のタイミングをセンサーでキャッチができる機械があれば、医療現場の負担や患者さんの不快感を改善できるのに、と考えました。御社の〇〇という技術と私の看護師の経験を組み合わせて応用すれば、より多くの医療現場をサポートできると考えました。」
もし、「そんな理由なんてないよ…」と考えているのであれば、もう一度転職したいと考えたきっかけを思いだしてください。あなたが日勤だけのクリニックではなく一般企業に転職したいと思った理由は必ずあるはずです。
職務経歴書の書き方の詳細や見本は、こちらの記事にまとめています。ぜひ参考にしてくださいね。
【サンプルあり】看護師の企業転職|職務経歴書の書き方と自己PRのコツを解説!
面接対策|看護師によくある失敗例もご紹介
企業の面接官はあなたの看護師としての専門性をベースに、どのように企業の利益に貢献できるのかを見ています。加えて、論理的な説明力やプレゼンテーション能力が求められるのが企業面接の特徴です。
結論ファーストで話そう
企業面接では「論理的に話す力」が重視されます。質問に答える際は、「結論 → 理由 → 具体例」の順で伝えましょう。
たとえば「転職理由を教えてください」と聞かれた場合は、「患者支援の枠を超えて、より広く医療業界に関わりたいと考えたためです。その理由は〜、例えば…」というように、最初に答えを提示するのがポイントです。
医療現場の報告や申し送りは、時系列で詳細に伝えることが多いですが、企業面接では結論を最初に述べることを意識しましょう。
簡潔に!質問と回答のズレに注意
質問に対して的確に答えることも重要です。焦って長く話してしまうと、聞かれたこととズレた回答になりがちです。
- <よくある失敗例>
- Q:弊社への志望動機を教えてください。
A:「看護師にとって夜のオムツ交換は負担です。せっかく寝た不穏の患者さんを起こしてしまったり、頑張ってオムツを開いても濡れていなかったということもあります。さっきチェックしたばかりなのに、オムツ交換をまた頼まれやり直すこともあります。もし、オムツ交換をしらせるセンサーがあれば便利なのに、と考えていました。御社は〇〇という技術があり、そういった現場のニーズに応えられる企業です。」
これでは、結局なにを話しているのかがわからない回答になってしまいます。まずは落ち着いて質問の意図を整理してから、簡潔に答える意識を持ちましょう。
看護師の面接対策については、コチラの記事にまとめています。
企業転職したい看護師の方へ|面接の流れ・質問回答・マナーを徹底解説
まとめ|理想の働き方を手に入れよう
看護師からの一般企業への転職は、新しいキャリアのチャンスです。
それは、あなたが医療現場で培った高度な専門知識とスキルを、より幅広いフィールドで活かしてください!
あなたの経験は、企業にとって大きな価値となります。この記事でご紹介した成功のためのポイントを参考に、自信を持って転職活動を進めてください。理想の働き方を手に入れ、充実したセカンドキャリアを築きましょう。
弊社では、看護師の方を対象に一般企業への転職サポートを行っています。書類添削から模擬面接、想定質問のフィードバックまで、看護師のサポートに強いエージェントがあなたの魅力を最大限に引き出すお手伝いをいたします。
「企業に転職できるのか不安…」という方は、下記のフォーマットからお気軽にご相談ください。あなたの次のキャリアを、全力でサポートします!


