「職務経歴書ってなに?」
「職務経歴書ってどうやってかけばいいの?」

看護師のあなたが企業転職をする際、まず用意するのが履歴書と職務経歴書です。履歴書は書いたことがあるけど、職務経歴書と言われてもあまりピンときませんよね。

しかし、職務経歴書はあなたの医療での経験を企業でどのように活かせるかを具体的に示す重要な書類です。

そこで、看護師の企業転職支援を行っているエージェントが職務経歴書の書き方を詳しくレクチャーいたします。

見本や実際に使用できるテンプレートも用意しております。ぜひ最後までチェックしてください!

看護師の企業転職向け!職務経歴書の見本と書き方

ナース 職務経歴書の画像

まず、職務経歴書をより効果的なものにするには、面接を想定しておくことです。通常の面接は職務経歴書を見て、その内容を追うように進めます。

これは見方を変えると職務経歴書によって【面接官の質問を誘導できる】ことを意味します。

つまり、バランスよく奥行きと厚みがある職務経歴書を作成すれば、面接の際の質問を想定し受け答えの準備もでき、同時に面接に 対するトレーニングにもなります。

当該記事に沿って書けば、【面接官の質問を誘導できる】職務経歴書になるはずです。

①タイトル・日付・氏名

文書の冒頭、中央の位置に「職務経歴書」とタイトルを記載しましょう。太字でフォントサイズを大きめにされるとよいです。
なお、日付と氏名は右端にし、日付は提出日(郵送の場合はポスト投函日)を記載しましょう。

②職務概要

ナース 職務経歴書の内容その1

②の職務概要は、職務経歴書全体の「要約」です。あなたのキャリアを簡潔に、かつ魅力的に伝えることが大事です。

「いつからいつまで」「どのような施設(例:大学病院、急性期病棟)で」「どのような役割(例:〇〇科の看護師、リーダー業務)」を担ってきたかを、1社あたり3~5行程度でまとめます。

経験した分野(例:〇〇領域の専門知識、チームマネジメント、患者教育)から、応募企業が求めているスキルに繋がりそうなキーワードを選んで強調すると効果的です。

③職務経歴

ナースの職務経歴書の書き方その2

あなたのキャリアの「詳細」を時系列、あるいは職務内容別に記述するセクションです。施設名、勤務期間、所属部署、役職を明記し、その施設で担当した具体的な業務内容や実績を記載します。

【業務内容】や【委員会・係】では、看護師以外の人でも業務内容がわかるように注意して記載しましょう。

【主な取り組み】では、具体的な成果を伝えることを意識しましょう。「〇〇の件数を〇%削減した」「年間〇名の新人指導を行った」など、可能な限り数字を用いると効果的です。

単なる看護業務の羅列ではなく、チーム内での役割、問題解決能力、コミュニケーション能力など、企業で活かせるスキルが読み取れるように記述することが重要です。

④自己PR

ナースの職務経歴書の書き方その3

④の自己PRでは職務経歴全体を通して培ったスキルや強みを、応募企業でどう活かしたいかをアピールします。詳細は次の「自己PRのコツ」で詳しく解説します。

あなたの看護経験を企業で活かす!自己PRのコツ

車いすの患者さんと話をする看護師の画像

企業転職における自己PRは、「看護師としての実績」ではなく「ビジネスパーソンとしての可能性」を伝えることが大切です。あなたの強みを企業目線で見直しアピールしましょう。

あなたの強みを見出す

まず、あなたの看護経験を振り返ってみましょう。

その中でも、

・チーム医療の中で心がけていたことは?
・どんなときに周囲から頼られていた?
・苦手なことをどう克服してきた?

これらを整理すると、自然とあなたの“強み”が見えてきます。

特に、以下5つの観点から強みを引き出し自己PRを作るとよいでしょう。

①安全管理能力

看護師として培った安全管理能力は、高い危機管理能力や迅速な状況判断能力として企業にアピールできます。

②多職種との連携 

医療チームの中での調整役となることが多い看護師は、協調性・チームワークといった部分でも企業にアピール可能です。

③患者さんやご家族への説明

専門知識を分かりやすく伝えるプレゼンテーション能力があると言えます。患者さんの個別性に合わせて工夫した経験を強みとして伝えましょう。

④夜勤や激務の経験

強い責任感、タフネス、自己管理能力が高いということにもつながります。

⑤マルチタスク

看護師は常に大量のタスクを抱えて仕事をしています。仕事の優先順位のつけ方や状況判断能力としてアピールできます。次の章で、あなたの強みをどうやって自己PRに落とし込むかを職種別にご紹介いたします。

職種別!自己PRの例文を紹介

CRC(治験コーディネーター)

強み:緻密なスケジュール管理と高いコミュニケーション能力

例文:急性期病棟で、多数の入院患者さんのケアを並行して実行し、多忙な中でも確実な業務遂行をしてきた。多職種との連携では、医師や薬剤師、リハビリスタッフに対し、正確な情報共有とスケジュール調整を担い円滑な治療を実現した。

CRA(臨床開発モニター)

強み:専門知識に基づく論理的思考力と問題解決能力

例文:消化器内科での臨床経験により、肝臓がんなど特定の疾患に関する深い専門知識を得た。急変が起きやすい現場であり、予期せぬ症状変化に対する迅速なアセスメントと多角的な視点から状況をとらえ、解決策を導き出す訓練を続けてきた。

MR(医療情報担当者)

強み:相手のニーズを引き出す傾聴力と粘り強さ

例文:糖尿病など慢性疾患患者への長期的な生活指導では、表面的な悩みだけでなく生活背景にある真の課題をさぐることを意識していた。患者の話を深く傾聴することで課題を見つけ、実行可能な介入策を提案し治療継続に繋げてきた。

医療機器(フィールドナース)

強み:高度な専門知識の提供と緊急時の冷静な対応力

手術室での勤務経験から、〇〇機器の操作や術野での対応に関する実践的な知識を有している。また、緊急時の予期せぬトラブルに対し、常に冷静沈着に状況を把握し、迅速かつ正確な処置を行う能力を培った。

医療コンサルタント

強み:現場の課題発見能力と改善提案力

整形外科病棟の業務改善プロジェクトにおいて、看護師の動線分析からムダを特定し、新しいマニュアルを作成・導入した。その結果、残業時間が〇%削減され、業務効率が大幅に向上した。

これだけは押さえよう!職務経歴書のマナーと注意点

在宅でパソコン作業をするk女性の画像

どんなに素晴らしい経歴や自己PRも、ビジネスマナーを欠いていては台無しです。職務経歴書の作成マナーと注意点を解説します。

職歴は多くても全て記載を

勤務期間が短かったとしても、全て正確に記載するのが原則です。短期間の職歴がある場合は、退職理由を簡潔に付記すると採用担当者に安心感を与えられます。

空白期間がある場合の対応方法

転職活動、出産・育児、留学などでブランクがある場合は、職務経歴書に期間と理由を明記しましょう。

復職の意思や、空白期間中に取り組んだこと(例:資格取得、ボランティアなど)を添えると、前向きな姿勢をアピールできます。

手書きではなくパソコンで作成しよう

企業への転職では、パソコンでの作成が基本です。手書きは丁寧に見えるかもしれませんが、ビジネス文書としては読みやすさや修正のしやすさからパソコン作成が求められます。

「ですます調」か「である調」は統一

途中で語調が混ざると読みにくくなります。どちらかに統一しましょう。

数字は半角・誤字脱字に注意

 勤務期間や実績の数字は半角数字を使用しましょう。誤字脱字は印象を大きく左右します。必ず第三者にチェックしてもらうか、時間を置いてから見直しましょう。

フォントとサイズは整える

フォントは「MS明朝」または「MSゴシック」、サイズは10.5〜11ptが一般的です。タイトルは本文より少し大きくし、メリハリをつけましょう。

一文の長さに注意

一文が長くなりすぎると読みづらくなります。50〜60文字を目安に区切りましょう。

専門用語は適切?

一般企業の採用担当者が読むことを意識することが大事です。

「バイタル」「ADL」「プリセプター」「プライマリーナース」は医療系の企業であれば通じる可能性はありますが、医療業界以外では通じないことが多いため、言い換え等を行いましょう。

適切な長さは?A4で2枚がベスト

職務経歴書の適切な長さは、A4用紙で2枚です。キャリアが長くなった場合は、なるべく2~3枚に収めることを目指しましょう。長すぎると最後まで読んでもらえない可能性があります。3枚以上になる場合は、情報の取捨選択を行い、特にアピールしたい内容に絞り込みましょう。


ついでに履歴書の見本はコチラ↓

まとめ|職務経歴書の書き方に迷ったら

看護師の企業転職を成功させる鍵は、「あなたの看護経験を企業で活かせるよう変換して伝える」ことです。

職務経歴書は単なる経歴の羅列ではなく、あなたの未来の可能性を示す重要なプレゼンテーション資料です。ぜひ本記事を参考に、あなたの魅力が最大限に伝わる職務経歴書を作成してください。

もし、「自分の強みがわからない」「どうやって自己PRすればいいかわからない」といった場合は、看護師の企業転職に弊社へのご相談をおすすめします。

職務経歴書の作成など転職活動のサポートを積極的に行っておりますので、お気軽に下記フォーマットよりお問合せください。