「今よりもっと、社会の役に立っている実感がほしい」

「これまでの専門知識を活かしつつ、安定したキャリアを手に入れたい」

そんな想いを抱える医療従事者や、成長産業への挑戦を考えるビジネスパーソンにとって、治験業界は非常に魅力的な選択肢です。

ひとつの薬が世に出るまでに費やされる膨大な時間と情熱。その最前線で働く時間は、きっとあなたの人生でかけがえのない日々になるでしょう。

当記事では、魅力的な治験業界の仕事の種類、そして転職を成功させるための秘訣まで徹底的に解説していきます。ぜひ最後までご覧ください!

治験業界への転職が選ばれる理由

治験業界への転職が選ばれる理由

なぜ治験業界が注目されているのでしょうか?その理由は業界全体の専門性の高さにあります。

専門性の獲得と市場価値の向上

最先端の医療の現場で、最新の治療法や論文に触れる機会が多く、医学・薬学の知識を身につけることができます。

さらに、厳しい法規制のもとで働くことで身につくプロフェッショナルとしての厳格さや誠実さが養われ、あなたの市場価値を高めます。

新薬を世に出すためには、厚生労働省が定めた「GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)」という厳格な国際ルールを守らなければなりません。定められたルールを厳格に守り、誠実に業務を遂行したという実績は、業界において信頼される強力な武器となります。

「自分にしかできない仕事がある」という強みは、これからの長いキャリアを歩む上での揺るぎない自信へと繋がることでしょう。

高水準の給与体系

人の健康にかかわる責任はとても重いものです。しかし、その責任の重さに見合う報酬を得られるのが、この業界の魅力のひとつです。

未経験からスタートしても、数年の実務経験を積むことで年収が大幅にアップするケースは珍しくありません。専門職としての手当や評価制度が整っており、経済的な安定を背景にキャリアを築けます。さらに、役職によっては年収1,000万円を超えるケースも存在します。

景気変動の影響を受けにくい業界

新薬の開発は、人類が病気と戦い続ける限り止まることはありません。景気による変動を受けにくいため、製薬業界全体は非常に安定しています。

安定した収益があるからこそ、社員の教育研修や最新設備の導入に投資する余裕が生まれます。腰を据えて長く働ける環境があることは、ライフプランを立てる上での大きな安心感に繋がるはずです。

柔軟な働き方が浸透

意外に思われるかもしれませんが、治験業界はワークライフバランスの改善に積極的です。

例えばCRAは外勤が多い一方で、内勤日はフルリモートワークを導入している企業が増えています。自身の裁量で仕事のスケジュールを調整しやすいのとあわせ、子育てや介護といったライフイベントと仕事を両立させている先輩たちが数多く活躍しています。

また、カレンダー通りの休日が確保しやすい点も大きなメリットです。プライベートの時間を大切にしながら、オンとオフを切り替えて働くことが可能です。こうした自由度の高さも、20代から30代の若手層に選ばれている理由の一つといえるでしょう。

治験業界の構造図

少し分かりづらい治験業界を図解してみました。

治験業界の構造図

治験業界の構造図

製薬会社が開発の旗を振り、それを専門的にサポートするCROが存在します。一方で、実際に試験を行う医療機関があり、その病院の事務や運営を支えるのがSMOという組織です。

【職種別】治験の仕事内容完全ガイド|あなたに最適な職種はどれ?

どの立場から治験に関わりたいかによって選ぶべき職種は大きく変わります。

CRO・製薬会社で働く

CRA(臨床開発モニター)

治験がルール通りに行われているか、医療機関を巡回して確認する現場の監視役です。

主な業務は、医師が作成した症例報告書(CRF)とカルテなどの原資料を照らし合わせ、データの正確性を担保するモニタリングです。製薬会社の代表として、治験の進捗を管理し、法規制に基づいた適正な運営を指揮する責任ある立場と言えます。

 一見、事務的な作業に思えるかもしれませんが、医師やスタッフとの強固な信頼関係を築くための高いコミュニケーション能力が欠かせません。出張があるのが働き方の特徴で、最新の医学的知見に触れながら働くことができます。

データマネジメント(DM)

治験現場で回収された膨大なデータを、統計解析ができる高品質な状態に整理・管理する仕事です。

症例報告書に矛盾や不備がないかをチェックし、疑義があれば現場へ問い合わせを行うことで、データの信頼性を高めます。データをチェックする業務のほか、データベースを管理するためのプログラミング業務も行います。

そのため、医学的知識だけでなく、ITスキルやデータベース管理の知見も磨くことができます。コツコツと緻密な作業を積み上げ、論理的に物事を整理することが得意な方にとって、やりがいのある専門職です。

メディカルライター

医薬品開発・販売に伴う文書の作成を行う、記述のプロです。治験分野では、治験実施計画書(プロトコール)の作成、公的機関に提出する申請資料の作成を行います。

複雑な医学データや統計結果を正しく理解し、客観的かつ論理的に構成する高度な専門性が求められます。知的好奇心が旺盛で、科学的な視点を持って深く思考できる方におすすめのポジションです。

医療機関・SMOで働く

CRC(治験コーディネーター)

病院内で治験を担当する医師や看護師を全面的にサポートし、被験者(患者)との橋渡し役を担う仕事です。

治験のスケジュール調整や検査の補助、さらには被験者の精神的なケアまで、その業務は多岐にわたります。 特に、被験者へ治験の内容を分かりやすく説明し同意を得るプロセス(インフォームド・コンセント)の補助は、治験の倫理性を守る上で極めて重要です。

患者さんを間近で見守りながら、新薬開発に貢献できるやりがいは格別です。医療現場の空気感を知り、ホスピタリティを持って周囲と連携できる方に非常に向いています。

治験事務局担当者(SMA)

治験の裏方を支える事務担当です。治験に関わる人がスムーズに業務行えるようにサポートをします。

治験を実施するための契約手続き、治験審査委員会(IRB)の開催・運営、必要書類の保管・管理、さらには費用の請求業務まで、治験にまつわる事務手続き全般を一手に引き受けます。

病院運営の仕組みや治験のルールについての深い理解が求められます。さらに関係各所との取引において柔軟な対応力や文書作成能力も必要です。

BD(施設担当営業)

主にSMOに勤務し、製薬会社やCROと医療機関の間に入り治験の調整を行います。新薬開発のニーズと医療現場のリソースをマッチングさせるコーディネート能力が試される仕事です。

医療機関への治験案件紹介や新規提携先の開拓、治験実施の交渉を行う営業職というだけでなく、CRCと連携して試験の立ち上げの準備を行うなど、業務は多岐にわたります。

医療業界未経験の方であっても、営業の経験を活かすことができます。医療知識にビジネスセンスを掛け合わせて活躍したい方にぴったりの職種です。

QA(品質保証)・QC(品質管理)

治験がGCP(実施基準)や社内規定、そして実施計画書に厳格に従って行われているかチェックします。治験におけるQA(品質保証)は実施基準の手順遵守を保証し、QC(品質管理)はデータや資料の正確性・点検を実施する職務です。

細かな違和感を見逃さない観察眼と、基準に照らし合わせて毅然とした判断を下す誠実さが求められます。極めてストイックかつ重要なポジションです。

その他の選択肢

直接的な開発以外にも、治験を支える公的な役割が存在します。

厚生労働省

日本の医療・福祉の舵取りを担う行政機関として、新薬開発のルール作りや法整備、さらには公的な医療保険制度との調整などを行います。

多くの場合、国家公務員試験(総合職・一般職)への合格が必要となりますが、近年では特定の専門知識を持つ民間人材の中途採用もあります。医療の現場感だけでなく、社会保障全体への関心と、様々なステークホルダーの意見を調整する高度な論理的思考力が不可欠です。

PMDA(独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)

厚生労働省と連携し、実際に製薬会社から提出された膨大な治験データを科学的な視点で精査する機関です。PMDAの審査官は、その薬が本当に承認に値するかどうかを、医学・薬学・統計学の観点から厳格に判断します。

CRAや薬事、研究職などの実務経験者が多く活躍しており、高度な専門知識や科学的な事実に対して中立かつ客観的な判断を下せる誠実さが求められます。また、海外のデータも扱うため、一定以上の英語読解力が必要です。

医療現場での経験をどう活かす?医療従事者からのキャリアチェンジ

医療従事者からのキャリアチェンジ

これまで現場で培ってきた「患者さんに寄り添う力」は、治験業界でも活かせます。

【看護師】医学知識と臨床経験が強み

看護師の方がCRC(治験コーディネーター)を目指すケースは非常に多いです。採血やバイタルチェックといった手技はもちろん、患者さんの不安を察知するコミュニケーション能力は、治験を完遂させるために不可欠な要素です。

インフォームド・コンセントの場に同席し、ゆっくりと丁寧に患者さんの意思決定を支えることで得られるやりがいは、忙しい臨床とはまた違った喜びを与えてくれます。

また、CRAも同様に看護師の経験が活かせる場所として有力です。

【薬剤師】薬の深い知識を活かす

薬のプロフェッショナルである薬剤師にとって、治験業界は自らの知識を「薬を創り出す」ことに活かせるフィールドです。

例えば、CRAとして薬理作用を医師と議論したり、副作用情報を分析する安全性情報管理でその専門性を発揮したりと、活躍の場は多岐にわたります。現場経験を活かし、CRCとしても多くの薬剤師さんが活躍中です。

【臨床検査技師】生理機能検査の知識を治験に繋げる

検査データの微細な変化を読み取る力は、治験の安全性評価において極めて重要です。検査データに精通しているからこそ、データの異常にいち早く気づき、適切な対応を提案できます。

さらに、検査技師としての強みは検査のプロセスそのものを熟知している点にあります。治験では、検体の採取タイミングや遠心分離の条件、保管温度などが厳格に決められています。検査のプロとして「なぜこの手順を守らなければならないのか」という根拠を現場のスタッフに論理的に説明し、ミスを未然に防ぐ力は、治験の質を担保する上で非常に重宝されます。

【臨床心理士】患者さんの不安に寄り添う立場で活躍

治験に参加する患者さんは、新しい治療への期待と、未知の薬に対する不安の狭間に立たされています。被験者が抱える心理的な障壁を丁寧に取り除き、治験へのモチベーションを維持させる関わりは、治験の脱落(ドロップアウト)を防ぐ大きな力となります。

また、中枢神経系(CNS)領域の治験では、心理検査の実施や評価においてその専門性がダイレクトに求められます。医療を「心」の側面から支えてきた経験は、治験の質を高めるための強力なピースとなるのです。

【管理栄養士】信頼構築力を活かして働く

生活習慣病や腎疾患、消化器疾患に対する知識を活かし、治験領域で活躍している管理栄養士もいます。長期的に患者さんと関わることの多い管理栄養士は、高い信頼構築力があります。

さらに、被験者の食生活に介入し、プロトコール(実施計画書)を遵守してもらうための具体的なアドバイスは、治験の精度を高めます。

治験の仕事に転職する前に解消しておきたい疑問

治験の仕事に転職する前に解消しておきたい疑問

未知の世界へ飛び込む前に、不安を一つずつ整理していきましょう。

ぶっちゃけ「きつい」って本当?残業の実態

仕事の忙しさは、職種やプロジェクトのフェーズによって大きく左右されます。

例えばCRAであれば、出張が続く時期や承認申請直前は忙しくなる傾向にあります。 しかし、多くの企業でフレックスタイム制や在宅ワークが認められており、自分なりのリズムをつかむことでプライベートの時間も確保しやすくなるでしょう。

元医療従事者の方からは、「夜勤がないから負担が少ない」、「規則正しい生活にシフトできたと」いう声も多いです。

転職に最適なタイミングは?

未経験であれば、ベストなタイミングは20代〜30代前半までの決断がスムーズです。未経験から新しい法規制や専門知識を吸収する柔軟性と、社会人としての基礎体力のバランスが最も評価される時期だからです。 

もちろん、40代以降でも特定の診療領域での深い経験や、マネジメント経験があれば即戦力として歓迎されます。年齢を理由に諦める必要はありませんが、新しい環境に飛び込む勇気は早めに持つに越したことはありません。

英語力(TOEIC)はどの程度必要?

必須ではありませんが、求められる場合はTOEICスコア700〜800点以上が目安となることが多いでしょう。特にCRAは、本人の英語力次第で海外のチームとメールをやり取りしたり、英語のプロトコールを読み解いたりする機会が発生するので、語学力を磨けばキャリアの幅は広がりやすいでしょう。

AIの進化で治験の仕事はなくなる?

AIに仕事を奪われるのではないか?という議論は、どの業界でも避けて通れないテーマです。しかし、治験業界においてAIは、脅威ではなく、むしろ私たちの効率をより高めてくれる「強力なパートナー」になると期待されています。

これからの治験業界で求められるのは、AIを使いこなし、余った時間でより付加価値の高い仕事ができる人間です。例えば、被験者の安全確保やデータの真実性を突き詰めるための思索、そしてステークホルダーとのコミュニケーションに時間を割くことで、あなたの市場価値はさらに唯一無二のものとなっていくはずです。

未経験から治験業界への転職を成功させるポイント

転職を成功させるポイント

治験業界は専門性が高い分、未経験者にはハードルが高く見えるかもしれません。しかし、実は「未経験者だからこそ持っている視点」が、現場では大きな武器になります。

経験やスキルを言語化する|医療現場・異業種の経験をどう変換するか

自分の経験やスキルが、治験のどのプロセスに貢献できるかを具体的に示すことが、採用担当者の心を動かす鍵となります。

看護師・薬剤師・検査技師の「臨床知識」をアピールする方法

医療従事者としての最大の強みは、医療現場のリアルを知っていることです。

たとえば、看護師であれば「患者さんの変化をどう察知し、医師にどう報告したか」というエピソードを強調しましょう。それは治験における「安全性報告(SAE報告)」の素養そのものです。

特に、緊急性の高い場面での冷静な判断力や、多忙な医師とのコミュニケーション能力は大きな武器になります。

営業職からも評価される交渉力

基本は医療業界出身者の採用が多い治験業界ですが、別業界の出身者であっても、SMAなど治験業界で高く評価されるスキルは数多くあります。特に、複数の関係者の利害を調整してきた経験は宝物です。

「相手のニーズを引き出し、共通のゴールへ導いた経験」などはアピールできる要素です。専門知識は入社後に学べますが、こうした「仕事の進め方のセンス」は一朝一夕で身につくものではありません。

書類選考を突破する履歴書・職務経歴書の書き方

なぜ病院(臨床)ではなく治験(開発)なのか?

ここが最も問われるポイントです。「臨床が嫌になったから」という逃げの姿勢ではなく、「より多くの人に届く医療の仕組み作りに貢献したい」という攻めの姿勢を示しましょう。

たとえば、「一人の患者さんに向き合う中で、治療の選択肢が限られている現実に直面した。新薬開発に携わることで、その選択肢自体を増やしたいと考えた」といったストーリーは、非常に説得力があります。あなたの実体験に基づいた動機が、熱意として伝わります。

未経験者が陥りやすい「NG志望動機」と改善のヒント

よくある失敗は「御社の充実した研修制度で学びたい」という表現です。企業は学校ではないため、過度な「教えてもらう姿勢」は敬遠されます。

改善のコツは、どのように企業に貢献できるのかを示すこと。「研修で学びたい」を「貴社の研修を通じて、一日も早く〇〇のスキルを習得し、プロジェクトの進捗に貢献したい」と変換しましょう。学ぶことは目的ではなく、あくまで成果を出すための手段であることを忘れないでください。

面接対策の重要ポイント

面接で採用担当者が見ているのは、知識の量よりも誠実さと論理的思考力です。

質問に対して、結論から簡潔に答える習慣をつけましょう。もし分からない質問をされたとしても、知ったかぶりをするのは逆効果です。「現時点では分かりかねますが、〇〇の観点からこのように考えます。」といった、誠実かつ前向きな姿勢が、治験パーソンとしての適性(コンプライアンス意識)を感じさせます。

非公開求人の獲得が鍵!エージェントの活用方法

治験業界の求人は、その専門性の高さから一般の求人サイトには掲載されない非公開求人がほとんどです。特に大手製薬会社や急成長中のCROの好条件案件は、エージェントを通じてのみ募集されることが一般的です。

エージェントを活用するメリットは、求人紹介だけではありません。各企業の「社風」や「面接で重視されるポイント」といった、求人票には載らない内部情報を得られます。

まとめ:治験業界で市場価値を上げよう!

治験業界への転職は、あなたの「市場価値」を劇的に高める大きな転換点となるはずです。

医療の専門知識に薬事の法規制、プロジェクトマネジメント、時にはグローバルな視点。これらを掛け合わせたキャリアは、数年後のあなたを、どの業界からも求められる稀有な人材へと成長させてくれるでしょう。

私たちシングルユニティは、あなたのこれまでの歩みを尊重し、治験業界という新しいステージへの橋渡しを全力でサポートします!

まずは、カジュアルな情報収集からでも構いません。一人で悩む前に、ぜひ下記の問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。お待ちしております!